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名盤その36『PRIDE&GLORY』PRIDE&GLORY [名盤]

スティーブ・ヴァイとの来日が迫ったザック・ワイルド
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僕にとっての2回目の生ザックになります

最近はとにかくヘヴィな音楽をやっていますが、ザックのルーツであるサザンロックをフィーチャーしたアルバム『PRIDE&GLORY』を特集します

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1994年発表の超おすすめ作品です!

オジーに見出だされ3代目オジーバンドのギタリストとなったザック・ワイルドですが、レイナード・スキナードのファンであることを公言していました

ザックのプレイスタイルにも顕著に表れています

チキンピッキング、ダブルベンド、ペダル奏法などなど、ヘヴィメタルにおいては異質に感じる時もありますが、確実にオジーの音楽の幅を広げました

そんなザックのソロ作品は、やっぱりカントリーになるわけで、豪快に弾き倒す男らしさでもあり、あの太い腕からは想像できない繊細なピアノのバラードもあります

アルバムを通して言えることは、まずメロディーが先行して作られているということです

耳に残るばかりでなくバンジョーやブルースハープも見事にフィットしており、すごく好きなんだなと感じます

これから聴く人はたぶん1曲目のイントロでやられます

2曲目の迫力に圧倒されて、3曲目のギターソロでグッタリするでしょう

4曲目はゲップで始まりますが(笑)、とてもきれいな曲です

ザックのギタープレイものびのびとしていて、誰にも気を遣わずに好きにやっているんだなと思えてきます

できることなら、この頃のザックが観たかった…

ちなみに当時のルックスは
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こんなのでした

もう一度、今の姿は…
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こんなのです(笑)

まあ、これはダイムバッグ・ダレルの死が影響してるんですけど、女性ファンは離れますよね

というわけで廃盤にはなっていますが、超おすすめの『PRIDE&GLORY』でした





名盤その35『Alien Love Secrets』スティーブ・ヴァイ [名盤]

スティーブ・ヴァイを観に行くからという理由で、今回は『Alien Love Secrets』を特集します
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1995年発表ですので、僕がギターをはじめた年でもあります

当時はヤングギターを読んでギタリストの名前やらバンド名を覚えるのに必死でした
(今は覚えられません)

インギーやポールはよく出ていましたが、ヴァイも登場回数の多いギタリストでしたね

曲を書くときは断食して瞑想するとかなんとか…そんなことを記事で読みました

さて、アルバムはというと、息子が叫んでる曲以外は全編ギター・インストです

1曲目はあれです「Bad Horsie」
邦題「悪魔のギタリスト:ジャック・バトラー」

映画『クロスロード』で、主人公のダニエルさんとのギター対決でヴァイが弾いてたやつですね

派手なギターソロもなくてコピーは簡単そうですが、プロモがぶっ飛んでます
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全身銀色に塗りたくっています

2曲目からヴァイのテクニカルなギターワークが炸裂します

タッピング、アーミング、速弾き、あらゆるテクニックが詰め込まれていますが、ヴァイにとってはテクニカルなものもチョイスの一つでしかありません

それらを一つでもマスターするのにどれだけ時間がかかることか…

きっと、想像もつかないような練習をしているんだと思います

それでも一番大事にしているのはメロディだと思います


今作のハイライトはやっぱり「Tender Surrender」じゃないでしょうか?

静かなで崇高なテーマから、これでもかと言わんばかりに感情を爆発させたソロが展開します

黙って聴くことしかできません(笑)

すごすぎて言葉が出ないっていうのはこういうことなのかな


スティーブ・ヴァイは、恐らくギター以外の楽器でも大成したんじゃないかと思います

そしたら、違うかたちで名前を知ることになったかもしれませんね

上手いけどちょっと変わった楽器奏者がいるって(笑)



名盤その34『Closing Time』トム・ウェイツ [名盤]

 友人に薦められるまで全く聴いたことがなかった、トム・ウェイツの1973年発表の『Closing Time』を今回はご紹介します
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酔いどれ詩人と言われるこの方、その異名通りです


一曲目のイントロだけでも、酒場で歌ってるような雰囲気が伝わってきます

当時、まだ23歳だったらしいのですが、悪く言えば老けた歌声、よく言えば味のあるヴォーカルです

ピアノの音色もとても優しく、心地よく脱力させてくれます

そのため、コード進行を取ってやろうとか、コピーしてみようとか、そういう意欲は削がれてしまい、

トム・ウェイツの歌とピアノに、ただ時間を委ねてみようかなと、そんな気にさせてくれます

ブルージーであり、ジャジーでもあり、カントリーなんかも弾けますが、

セロニアス・モンクから受けた影響が随所に感じられます

どういう人生を歩んだらこんな歌とピアノになるんでしょうか?


静かな夜に一人で音楽を聴きたいとき、
『Closing Time』は、その時間をきっと濃密なものにしてくれるはずです




名盤その33『ESCAPE』ジャーニー [名盤]

前回から1年以上経過しているため、何の名盤をご紹介したのか忘れていましたが、今回はジャーニーにします
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1981年発表の『ESCAPE』です

当時バカ売れしてトータルセールスは1000万枚以上のようです

買って聴いてみたものの、なんかしっくり来なかったんですが、聴くうちにジワジワ来ます

オープニングを飾るのがジャーニー屈指の名曲「Don't Stop Believin'」です

映画『ロック・オブ・エイジス』の主題歌でもありました

劇中ではトム・クルーズとヒロインのお姉さんが歌っていましたが、誰が歌っても名曲には変わりありません

曲の構成はシンプルながらも単調にならないアレンジが施されており、メロディがスッと入り込んで来ます

続く「Stone in Love」からロックンロールを基調とした曲が並びます

スティーブ・ペリーのボーカルは好き嫌いが別れますが、ジャーニーの歌はこの人じゃなきゃダメですね

適度にフェイクを入れることによって、ただのサビの繰り返しが表情を豊かにさせています

この辺はセンスだと思います

ギタリストのニール・ショーンは派手さはないですが、
音は抜群に良いし、的確なプレイというかんじです

本当はできるんでしょうけど、バッキングにバラエティがあってもよかったかなと思います

美しい「Open Arms」でアルバムは幕を閉じますが、一曲目のイントロがまた聴きたくなってしまいます

マイケル・ジャクソンの『スリラー』と同じ感覚です


ジャーニーはよく商業ロックと言われます

同じ時代のボンジョヴィやデフ・レパードもそうですね

ですが、このアルバムはそれほど売れ線を狙ってるかんじはしません

やりたいこととやらなきゃいけないことが、なんとなく見え隠れしてる雰囲気です

それでも売れるんですからすごいですけどね

映画『君の名は』が、同業者から批判されることもあるようですね

あれだけキャッチーな要素を入れれば売れるだろう、そんな言い分だった気がします

それに対して監督さんは「売れる要素がわかってるんだったら、やればよかったんじゃない?」と返したとか(笑)

結局、売れたもん勝ちですし、人が求める要素が沢山あったってことなんですよね~


名盤その32~『パラノイド』BLACK SABBATH [名盤]

世界各地でオズフェストを開催し、益々元気な我らがオジーさん

オズフェスト・ジャパンも無事に終わりました

行ってないので知りませんが


その長い長いキャリアの中、ライヴで必ず演奏する曲があります

それは「パラノイド」です
(してないライヴもあったらごめんなさい)

今回はパラノイド収録の「PARANOID」です
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ジャケットはお世辞にもカッコいいとは言えませんが、反戦の意味も込められてるとか…

当時はオリジナルメンバーで、オジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(G)、ギーザー・バトラー(B)、ビル・ワード(Dr)という編成でした

後々、ディープパープルやレインボーの人が来たりしますから、オリジナルってのは貴重かなと

「パラノイド」は、シンプルなコード進行と構成で、楽器を演奏する人なら軽くジャムるには丁度いいですし、事実、たくさんの人がカバーしています

ファズのような潰れたギターのトーンが時代を感じさせますが、これはこれで良いものです

今ほど歪みを作るのが楽でなかった時代に、これだけのトーンを作ったということが凄いです

さて、他にも超有名曲が収録されています
「アイアンマン」です

ロック好きでなくとも、知らない人がいない曲の一つに昇格しつつあります

カッコいいという形容詞しか思い浮かばないリフ、大胆かつ練り込まれたアレンジ…歌詞と曲が完全にリンクしているようです

この「アイアンマン」も数えきれないほど演奏されてきました

その名曲を際立たせるアルバム収録曲

サバス特有のオドロオドロしさを持ちつつ、明らかに洗練されています

ロックはテキトーでいいんだよ的な雰囲気があるように思えて、実はみんな繊細なんだな(笑)


オジーが下手なのは愛嬌ということで、45年も語り継がれている名盤を10代・20代の若い人達が聴いて、楽器をプレイしてほしいなと思います





名盤その31~『永遠の詩 最強盤』LED ZEPPELIN [名盤]

何度聴いたかわからないほど聴いて、今でも聴いてるくらい素晴らしいアルバム

2007年に突然発売されたレッド・ツェッペリン『永遠の詩 最強盤』をご紹介します
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これの通常版は1976年に発表されておりまして、 映画として公開された『永遠の詩』のサントラ扱いでした

高校生の時は映画のビデオをよく観ていて、「幻惑されて」で何回も寝ました…

もちろん、ツェッペリンの公式ライヴ作品として高い評価を受け、僕も散々観たものです

でも、少しだけ不満もありました

音がなんか細いせいで迫力が伝わりきらない点です

しかし!!

この最強盤は全く違います

別の作品と言っても過言ではないくらい変わりました

それについては賛否両論あるとは思いますが、現代的なアプローチによって生まれ変わったこれは、
僕にとっては完璧です

ジミー・ペイジのギターがドンシャリ(高域と低域を強調)気味で、上手に聞こえます(笑)

ジョン・ボーナムのバスドラムが腹に響きます

ジョン・ポール・ジョーンズのベースもオルガンもクリアになったように思えます

ロバート・プラントはとにかく最高

当時の会場にいるような気にさせてくれる臨場感は素晴らしいです!!


旧盤ではカットされていた曲も新たに収録されており、出来も良いので嬉しい限りです

こだわる人達に言わせれば、「当時と同じ曲順にしてほしかった」ということですが、これはこれで悪くないと思います


多少の加工はされるものの、ライヴ盤が素晴らしいバンドは本当に凄いバンドだと、改めて感じることができるでしょう


名盤その30~『DIARY OF A MADMAN』OZZY OSBORNE [名盤]

太陽は姿を見せてくれず、雨ばかりが降っているこの頃です

洗濯物が干せないのが辛いです

そんな気分にピッタリかどうかは知りませんが、今月はオジー・オズボーンが1981年に発表した『DIARY OF A MADMAN』です
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オジー、ノリノリのジャケットです!!

オドロオドロしさよりも笑いを採るとは!!


このアルバムは、ギタリストのランディ・ローズ最後のスタジオ作品となりました

ギターワークも実に冴え渡っていますし、豊かな創造性が伝わってきます
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ランディの得意とするクラシカルなアイディアは、前作よりも多く用いられていますので、やりたいことができているのかなと思います

やっぱり、オジーの絶大な信頼を得ていたからこそ、才能をいかんなく発揮できたんではないでしょうか

1曲目の「Over the Mountain」からランディのギターの存在感がすごいです!!

初めて聴いた時も今も「何てカッコいいんだ!!」って思っちゃいます


ランディのギターソロになると、それまでの空気がガラッと変わるかんじがします

空間を切り裂いて入ってきたかと思えば、少し違う次元で鳴っているような…

うまく表現できませんが(笑)

今回はランディのことしか書いてないですね


このあとランディ・ローズは事故で亡くなってしまいます(享年25歳)

しかし、ランディを発掘したように、オジーはスーパーギタリストたちを世へ送り出してきました

そのスーパーギタリストたちは皆、ランディを愛して止まないそうです




名盤その29~『美しきボサ・ノヴァのミューズ』Nara Leao [名盤]

8月に入り夏本番となりました!!

やっぱり夏は最高ですね♪

しかし、暑いので音楽で涼しくなれたらいいなと思い、今回はナラ・レオンの『美しきボサ・ノヴァのミューズ』をご紹介します
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ナラ・レオンは、ボサを代表するシンガーであり、あのアストラッド・ジルベルトにも歌を教えたことがあるそうです

さて、このアルバムは、ボサ・ノヴァの名曲の数々をナラ・レオンがしっとりと歌い上げます

清涼感が満ち溢れているその理由は、透き通った声にあるでしょうし、一般的にイメージするボサ・ノヴァシンガーの声って、たぶんこういう声のことだと思います
(僕個人としては、マリア・クレウーザの声もオススメです)

「イパネマの娘」、「コルコヴァード」、「ワン・ノート・サンバ」、「デサフィナード」など、アントニオ・カルロス・ジョビンが作ったボサ・ノヴァのスタンダードが多数収録されていることもあり、
ボサ・ノヴァ入門にもピッタリかもしれません

全体的に明るい雰囲気は皆無ですが、クーラーかけて寝っ転がって聴きたい、そんなアルバムです

名盤その28~『Agora』 Paulinho Da Costa [名盤]

関東は梅雨ではありますが、夏が着々と近づいております

待ち遠しいですね!!

そして、夏の音楽と言えば僕の中ではサンバです

今回はパウリーニョ・ダ・コスタの1977年発表 『Agora』をご紹介します
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ジャケットだけ見たら買おうとは思えないでしょうね(笑)

実はこれ、間違えて買ってしまったんです


「ブラジル音楽のギターならトニーニョ・オルタを聴け」と、ある人から言われて新宿のタワレコに行ったんですが、トニーニョ・オルタの名前を忘れてしまいました

何だっけ?と考えた末、これをレジに持っていったというわけです

なんとなく名前が似ていると当時は思ったんでしょう


家に帰って聴いてみたものの、ブラジルらしいギターが耳に入ってきません

発覚した事実は、パウリーニョ・ダ・コスタはパーカッショニスト兼作曲家だということ

ギタリストじゃない!!

そんなこんなで聴いていたら、これはとんでもなくいいアルバムだと思ったんです!!

畳み掛けるパーカッション、軽快に唸るベース、ブラジルの楽器・ビリンバウのダークな響き…
正しくサンバです

ついでに、若きリー・リトナーのキレまくるカッティングも堪能できます

「これ、メロディ無くても聴いてられるわ」

そのくらいグルーヴに溢れています!!


黒人=リズム感が抜群

みんながみんなではないでしょうが、そういうイメージを植え付けるのに文句の無いアルバムです

最後に!!

後日、聴けと言われたトニーニョ・オルタのアルバムも買うことができました
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こっちが本命だったのに、あまり聴かなかったです(笑)

名盤その27~『Perfect Angel』Minnie Riperton [名盤]

その昔、タバコのCMが一般的だった頃、SALEMのCMがとても印象的でした

きれいな泉にきれいなお姉さん、バックに流れる美しい曲

なんでタバコなんだと思ったくらいでした

で、その美しい曲というのが「Lovin' you」で、ミニー・リパートンという人の歌だと知ったのは、
それから十数年あとでした

じっくり聴きたいと思って買ったのが、この『Perfect Angel』です
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これは凄いですよ~♪


1974年発表で、スティービー・ワンダーがプロデュースです

1曲目からギターがガンガン出てきて、ミニーのハイトーンボイスと絶妙に絡み合います

ソウルやR&Bだとギターはカッティングがメインですが、これはロックしちゃってます

頭から否が応でも期待が高まります!!

が、2曲目からは比較的落ち着きます

ミニーのことが好きでミニーの特長を把握してる人でないと作れない作品であることが、随所に感じられます

と思っていたら、スティービー自身がミニーに注目してたとかいう話があるみたいです


コンセプトアルバムのように全てが馴染んでおり、逆に「Lovin' you」が浮いてるかんじもしてしまうほどです

でも、やっぱりそこは「Lovin' you」です

誰でも知っている(であろう)名曲100選があるとしたら、必ず入るでしょうし、ミニー・リパートンしか歌っちゃいけない気がしてきます

個人的には、「Lovin' you」から次の「Our lives」のイントロが繋がっているかんじが、
けっこうな衝撃です

これを考えたやつ、天才だろ?

そう思いましたが、スティービーだとしたら納得です(笑)


1979年に31歳の若さでこの世を去ったということですが、スティービーはまだまだ元気です

だから、今のうちにスティービーが「Lovin' you」を歌うに相応しい人=Perfect Angelを見つけてくれたらなあ

そんな風に思います

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